真糊京友禅染めの付け下げ(なか井)
今回は、真糊京友禅染めと堰出しローケツ染めを併用した付け下げをご紹介いたします

春先に、染めの川勝さんに発注してあった秋物の新作です
染めは、京都でも最高の技術を持っていると評される染め悉皆・なか井商店さんのものです
なか井さんの作るきものや染め帯は中間色から濃い目の地色が多いのですが、今回は薄めの地色の付け下げです

茶色と紫色を少し含んだ薄い鼠色の地に、蔦と吾亦紅(われもこう)と朝鮮野菊が染められています
地色の他に使われている色は、白・墨色の濃淡・挿し色の黄色だけで、モノトーン調子ともいえるほどあっさりとした印象のお品です
模様の中で、花や茎の白く仕上げた部分には真糊京友禅染めの技法が使われています
一方墨色の模様部分は、おそらく模様の境界をはっきりとさせるために、輪郭に残ってしまう糊糸目の白い線を嫌って、堰出しローケツ染めで染められています
通常の染物はひとつの技法で染められることが多く、なか井さんの真糊京友禅染めならそれだけでも充分に手の込んだものになるはずなのですが、それで満足せずに様々な技法を駆使して作品の美しさを追求し続けています
そんなこだわりがなか井さんの作品の魅力となっていて、高額にもかかわらず染織業界で高く評価されているわけです



c0211492_457305.jpg真糊京友禅染めの付け下げ(なか井)

白色部分にも墨色部分にもとても丁寧なぼかし染めがされています
墨色も色相と彩度に変化をもたせてあり、模様全体に立体感や奥行きが出ています
菊の花芯には、ぼかし染めのように色を替えた緻密な刺繍がほどこされています
手間を惜しまず良い作品を作ろうとする、なか井さんの志が伝わってくるお品です






















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おくみと前身頃を合わせた場合です



























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