礼装用袋帯(増盛)


今回は、箔織りの袋帯をご紹介いたします

前々回の平金糸のご紹介をご覧いただいた方からご質問がありましたのでお答えいたします
ご質問の内容は、
「平金糸のうちで、裏が白いものは本金、裏も金色のものがアルミ蒸着とお聞きしたのですが、それでよろしいでしょうか?」というものでした

裏が金色の平金糸は、ポリエステルフィルムにアルミを蒸着させて色をつけたもの、またはそれに類したものだと思います
自動織機(古い言い方ですが・・)で織る場合に、価格が安いこと、強い張力に耐えられること、そして裏返って織り込んでも金が表に出てくれるという理由で、この糸が使われています

一方、裏が白いものが全て本金箔(または銀・白金)使いの平金糸かというと、そうとは言い切れないようです
和紙または洋紙に金以外の箔やフィルムを貼って作られた箔を、細く切って平糸にしたものも多くあるからです
ただこちらは、織りの途中で裏返ってしまうと本来金色の模様が白くなってしまうので、手機物(てばたもの)、もしくは職人さんがそばに付きっきりで織り上げる上等の織機物(しょっきもの)にしか使われません
総じて裏が白い平金糸が使われている帯は、上質のものとご判断いただいてよろしいかと思います
しかしながら、その中でも本金(または銀・白金)使いのものはごくごくわずかしかありません
本金と表示があっても、模様のごく一部にしか使われていないお品も、残念ながら多く見かけます
本金使いの平金糸はフィルムの平金糸の30倍以上の価格になるようで、以前なら西陣の糸屋さんにいつでもあった既成の本金糸は今では手に入らなくなり、誂えて作ってもらわなければならないようです
そのくらい使われる頻度が少なくなってしまったということですね
帯の品質と価格は専門家でも見分けが難しので、信頼のおける呉服店でお求めになることが最良だと思います

また、誤解を恐れずに申し上げますと、手機物でもデザイン構成上ポリフィルムの平金糸を使う場合もありますし、質の劣る手機物よりも綺麗に織られた素晴らしい織機物もありますから、一概に手織りが良くて織機は劣るとはいい難いのです
織りの組織も同様で、手織りでしか織れないものもあり、織機でしか織れないものもあるわけです
一般的に礼装用の袋帯は、手機物ならば45万円以上、織機物ならば数万円~40万円というのが一応の目安だと思います
もちろん例外もありますので、その点はご了承くださいね
お客様のお好みとご予算の範囲で、最良のお品をお選びいただけたらと願っています

今回は、京都西陣の帯専門問屋・増盛さんのオリジナルの礼装用袋帯です


c0211492_1505080.jpg礼装用袋帯(増盛)

金色の平金糸と撚金糸が織り込まれた、礼装用の袋帯です
模様は高台寺蒔絵を連想させる、図案化された草花文様です
礼装用といっても金糸をあまり表に出さずに織り上げてありますので、黒留袖以外の色留袖・訪問着・付け下げ・色無地に合わせます
礼装の範囲でも、照りを抑えた少し控えめなコーディネートにお使いいただけると思います
礼装用の袋帯といえば金地・銀地・白地が多いのですが、こちらは薄めの桔梗色(ききょういろ)の地色です
桔梗色の地は単色の無地ではなく、奥に平金糸が二重組織で織られていて、光や照明を捕らえてかすかに光ります
青から藤色にかけての色相のまとめられていますので、同じ寒色系やローズ系の挿し色を使ったお召し物によく合うと思います
絢爛豪華な多色使いではないところが、この帯の個性であり魅力です
価格378.000円(本体価格360.000円)










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Top▲ | by maruyo0236 | 2011-01-10 15:59 |
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