東京友禅の付け下げ


今回は、東京友禅の付け下げをご紹介いたします

友禅染めには、京友禅、加賀友禅、東京友禅の三大産地があります
三者ともに基本的な染め方に違いはありませんので、産地による違いと思っていただいてよろしいかと思います

それぞれの産地の特徴をあげると・・・

  〈京友禅〉 制作工程それぞれを受け持つ専門の職人による分業制で作られている
        伝統的な文様がベースになっていて、絢爛豪華で多色の華やかなものが多い

  〈加賀友禅〉図案・糊置き・彩色を一人の作家がこなしている(地染め・水元・蒸しは専門の業者に任せている)
        自然の草花をデザインした細やかな文様が多く、金彩・刺繍を加えることがほとんどない
        加賀五彩といわれる色をベースに、色彩豊かなものが多い

  〈東京友禅〉図案・糊置き・彩色を一軒の染め悉皆屋がこなすことが多い(地染め・水元・蒸しは専門の業者に任せている)
        よって、最近では作家も多く存在する
        柄行は、千鳥や網干しなどを含む水辺の風景や松林といった素朴で控えめなものが多く、色数を抑えた彩色である

東京友禅は江戸友禅とも呼ばれ、その歴史は江戸時代中期にさかのぼります
当時江戸への参勤交代が命じられた各地の大名が、お抱えの絵師や職人を連れて江戸に詰めました
京都周辺の大名も例外ではなく、その中に含まれていた染め職人が友禅染めの技術を江戸に伝えたといわれています
江戸時代の後期になると、当時の大都会・江戸の町民文化の影響をうけて、控えめで洒脱な色模様が好まれたのではないかと思われます
最近は見かけなくなりましたが、少し前までは藍と白と金だけで染められた黒留袖など、いかにも東京らしいすっきりとした逸品がありました


c0211492_1012355.jpg東京友禅の付け下げ

生地は重めの駒生地です
地色は紫を含んだ濃鼠で、葡萄色の霞が染められています
模様は控えめに散らされた宝尽くしです
最近の東京友禅の特徴に、その独特の色使いがあります
色には相性の良い色の組合せがあり、例えばトラディッショナル・エレガント・プリティなどのグループに分けられます
見ていてまとまりがあり安心感を感じさせる組合せということができます
東京友禅の中には、この組合せを敢えて崩した色使いのものが多いような気がします
ひとつ間違えば雑然としてしまう色使いの領域に、敢えて踏み込んでゆく気鋭の感性があるのかもしれません
この付け下げにも、朱色系の赤とローズ系の2種類の赤が使われています
通常なら赤味は1色にして、それに相性の良い色でまとめるのですが、個性的で不思議な存在感を感じさせてくれます
京都・千切屋さんが染め出したお品です
価格294.000円(本体価格280.000円)
      












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Top▲ | by maruyo0236 | 2011-02-01 16:33 | 染めの布 礼装用
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