今回は、新しく「まるよ」の定番に加わった色無地をご紹介いたします
きものの世界にも時代の移り変わりとともに、生地や色相のお好みに多少の変化があります 無地のきものも、比較的大きな地紋(じもん:白生地に織り込まれた文様)の時代から素無地(すむじ:一越・三越・太しぼちりめん等の地紋のないもの)の時代を経て、最近では細かな地紋のものに人気があります 色無地といえども、個性的なものをお召しになりたいとのご希望が多くなってまいりました 長くお召しになるおきものですから、充分に吟味をされてお求めいただけたらと願っています 今回の色無地のメニューの特色は、10種類の生地見本の中からお好みの地紋の生地をお選びいただけることと、20色の色見本を実際にお顔に当ててご覧いただけることです 皆様の中にも、お好みの色が実際にはお顔の色をくすませてしまったり、意外な色がお顔を華やかに見せたりした経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか 新メニューの色見本は長さが140cmありますので、半衿を重ね、左右の衿を引き合わせて、椅子に腰掛けた状態でお顔映りを実際にご覧いただくことができるわけです 小さな色見本では、隣の見本色が干渉して違って見えたり、見本と同じ色を染めても面積が大きくなると派手に見えてしまうことがあります この色見本を使うことで、安心して色をお選びいただくことができます もちろん、同じお値段で見本にない色の別染めもで可能ですので、お気軽にご相談ください 生地は唐織お召しと名付けられた、細かな地紋の紋意匠ちりめんです 地厚ながらもしなやかで、シワになりにくいとても上質のお品です 地紋の種類は、鳳凰唐草・笹蔓文・南天草華文などの名物裂文様から、重ね格子・立細縞といったおしゃれ感覚のものまでの10種類 時代を反映して、細かな模様が主流です 色は画像の通りで、すべて引き染めで染められています 色無地のご購入をお考えの方に、ぜひお目通しいただきたい逸品です きものサロンまるよ 916-0026 福井県鯖江市本町2丁目1-20 TEL 0778-51-0236 FAX 0778-51-8384
今回は、帯屋捨松さんの袋帯のご紹介です
黒地の帯は、薄い地色のきものに合わせるとコントラストがきいて、メリハリのあるコーディネートになります 通常礼装用の黒地の帯は、多色で華やかな模様のものが多いので、 模様に彩度の高い(色の濃い)色が使われている豪華な訪問着や振袖に合わせることになります きものと帯のコーディネートは、きものの持ち味を損なわない組合せをすることがポイントです グレイから黒にかけての色は無彩色なので、どのような地色のきものにも比較的合わせやすいのですが 模様の挿し色がパステルなどのソフトなトーンの訪問着などでは、帯の黒色に負けてしまうことがあります 一方この帯は、地色の黒と金色と白だけに色相を抑えてシンプルにまとめられていますので、 比較的幅広い範囲のきものに合わせていただけると思います 捨松さんのことは以前のブログでもご紹介していますので、ご参照ください・・・『帯屋捨松のこと』 捨松さんのホームページはこちらです・・・『帯屋捨松』 社長さんのブログには、手織りの模様やその準備の様子などが動画で紹介されています 箔織り袋帯(帯屋捨松) 6種類の平金糸や撚金糸が使われているようです 黒地の礼装用としてはシンプルな色使いで、捨松さんらしく少しエキゾティックな欧風花紋のデザインです 金が茶に近い色なので、ご年配の方なら日本の伝統色の色が使われた訪問着や付け下げに合わせていただけると安心ですね 一方若い世代の方なら、ライトグレイッシュなトーンにまとめたシンプルな付け下げなどに合わせて、豪華で個性的なスタイリッシュ・フォーマルをお楽しみいただけると思います 価格588.000円(本体価格560.000円) きものサロンまるよ 916-0026 福井県鯖江市本町2丁目1-20 TEL 0778-51-0236 FAX 0778-51-8384 今回は、紬地を使った染め着尺のご紹介です 昨年12月21日にご紹介したお品と同じ染めのお品です 先に糸を染めて模様を織り出す紬ではなく、紬の白生地に染めを施した加工着尺です 染め着尺といっても紬地ですので、街着(おしゃれ着)の範囲でお召しいただくきものになります 染めの説明内容が重なりますが、ご了承くださいね 染めの工程は・・・ まず紬の白生地に防染糊を置いて、引き染めで地色を染めます 洋梨の形の白い部分が、糊の置かれていた箇所です 次に蒸しをかけて、水もと(水洗い)の作業で糊と余分な染料を落とします 続いて、乾燥させた生地を伸子張りして手描きで花の模様を描き込み、再び蒸し・水もとにまわします 乾燥後、最後に金彩加工を重ねてできあがりです 手間のかかった手描きのお品です 金銀糸が使かわれていないおしゃれ袋帯や名古屋帯、または季節の染め名古屋帯を合わせて、個性を演出していただけたらと思います 無地感覚の帯を合わせる場合は、帯締めや帯揚げで季節の色を添えて・・・ 紬地の染め着尺(洋梨模様) 結城紬の風合いによく似た、地薄で柔らかな上質の紬生地が使われています きものの模様としては珍しい、洋梨が染められています 飛び模様の小さな洋梨に、手の込んだ染めが施されています 遊び心にあふれた、なんとも可愛らしい印象のお品です 地色は薄めの丁子茶、洋梨の模様部分には洋風の挿し色が使われています モダン感覚の色合わせですね 模様や配色の意外性がこの小紋の魅力です 模様の大きさや配置がとても控えめで、大人のおしゃれ着に仕上がっています 個性的で楽しいきものですね 価格273.000円(本体価格260.000円) きものサロンまるよ 916-0026 福井県鯖江市本町2丁目1-20 TEL 0778-51-0236 FAX 0778-51-8384 今回は、箔織りの袋帯をご紹介いたします 前々回の平金糸のご紹介をご覧いただいた方からご質問がありましたのでお答えいたします ご質問の内容は、 「平金糸のうちで、裏が白いものは本金、裏も金色のものがアルミ蒸着とお聞きしたのですが、それでよろしいでしょうか?」というものでした 裏が金色の平金糸は、ポリエステルフィルムにアルミを蒸着させて色をつけたもの、またはそれに類したものだと思います 自動織機(古い言い方ですが・・)で織る場合に、価格が安いこと、強い張力に耐えられること、そして裏返って織り込んでも金が表に出てくれるという理由で、この糸が使われています 一方、裏が白いものが全て本金箔(または銀・白金)使いの平金糸かというと、そうとは言い切れないようです 和紙または洋紙に金以外の箔やフィルムを貼って作られた箔を、細く切って平糸にしたものも多くあるからです ただこちらは、織りの途中で裏返ってしまうと本来金色の模様が白くなってしまうので、手機物(てばたもの)、もしくは職人さんがそばに付きっきりで織り上げる上等の織機物(しょっきもの)にしか使われません 総じて裏が白い平金糸が使われている帯は、上質のものとご判断いただいてよろしいかと思います しかしながら、その中でも本金(または銀・白金)使いのものはごくごくわずかしかありません 本金と表示があっても、模様のごく一部にしか使われていないお品も、残念ながら多く見かけます 本金使いの平金糸はフィルムの平金糸の30倍以上の価格になるようで、以前なら西陣の糸屋さんにいつでもあった既成の本金糸は今では手に入らなくなり、誂えて作ってもらわなければならないようです そのくらい使われる頻度が少なくなってしまったということですね 帯の品質と価格は専門家でも見分けが難しので、信頼のおける呉服店でお求めになることが最良だと思います また、誤解を恐れずに申し上げますと、手機物でもデザイン構成上ポリフィルムの平金糸を使う場合もありますし、質の劣る手機物よりも綺麗に織られた素晴らしい織機物もありますから、一概に手織りが良くて織機は劣るとはいい難いのです 織りの組織も同様で、手織りでしか織れないものもあり、織機でしか織れないものもあるわけです 一般的に礼装用の袋帯は、手機物ならば45万円以上、織機物ならば数万円~40万円というのが一応の目安だと思います もちろん例外もありますので、その点はご了承くださいね お客様のお好みとご予算の範囲で、最良のお品をお選びいただけたらと願っています 今回は、京都西陣の帯専門問屋・増盛さんのオリジナルの礼装用袋帯です 礼装用袋帯(増盛) 金色の平金糸と撚金糸が織り込まれた、礼装用の袋帯です 模様は高台寺蒔絵を連想させる、図案化された草花文様です 礼装用といっても金糸をあまり表に出さずに織り上げてありますので、黒留袖以外の色留袖・訪問着・付け下げ・色無地に合わせます 礼装の範囲でも、照りを抑えた少し控えめなコーディネートにお使いいただけると思います 礼装用の袋帯といえば金地・銀地・白地が多いのですが、こちらは薄めの桔梗色(ききょういろ)の地色です 桔梗色の地は単色の無地ではなく、奥に平金糸が二重組織で織られていて、光や照明を捕らえてかすかに光ります 青から藤色にかけての色相のまとめられていますので、同じ寒色系やローズ系の挿し色を使ったお召し物によく合うと思います 絢爛豪華な多色使いではないところが、この帯の個性であり魅力です 価格378.000円(本体価格360.000円) きものサロンまるよ 916-0026 福井県鯖江市本町2丁目1-20 TEL 0778-51-0236 FAX 0778-51-8384 今回は、新作の小紋をご紹介いたします この小紋は、野口さんが岡重さんに誂えたものです 現代風にいえば、野口さんと岡重さんのダブルネームといったところでしょうか 以前の説明と重なるのですが・・・・・ 岡重さんの創業は明治時代の初め頃で、明治・大正・昭和にかけて羽織裏などの裏物の染色業を営み その高い技術力で京都友禅界に名をとどろかせました 現在は、四代目の岡島重雄さんが小紋や帯の創作に力を入れる一方、「OKAJMA」「MAJIOKA」「唐様三昧」といった、バッグやスカーフなどのファッションアクセサリーのブランドを次々に立ち上げられて好評を博しています 1998年秋にはイタリアのハンドバックメーカー・ロカティ社と提携して、日本の伝統的な染めの技術とイタリアのクラフトデザインが融合したフォーマルバックのブランド「ESSEPI」を立ち上げています また、初代岡島重助氏から四代にわたって収集してきた古代裂、小袖、更紗などの資料は岡島コレクションとして有名です 明治・大正時代の羽織裏は現在から見るととても大胆で個性的なものが多く、その模様をそのままに現代の羽織裏や長襦袢を復刻して人気を呼んでいます 今回の小紋も、私ども専門家が見ると「ああ、岡重さんのもの」と分かってしまうぐらい、岡重さんらしい色使いと柄行です 野口さんの小紋 生地は太しぼのちりめん地で、地色は少し彩度を落とした紅梅色です 今では珍しい、赤味の地色ですね お嬢様方の華やかさを、一層引き立ててくれることでしょう 飛び模様で菊と桔梗が染められています 模様部分には、花芯を入れると9種類の型紙が使われているようです ぼかしの花びらは、型を置いて一つずつぼかし染め用の丸刷毛で手で彩色します ぼかし染め以外の部分は、防染を兼ねた染料が型で染められているようです 模様部分を彩色した後に、花の周りを白くぼかしながら地染めします なかなか手のかかった染め小紋ですね 無地場の多い小紋なので、全体模様のものよりもクラス感のあるお召し物になります 価格262.000円(本体価格240.000円) きものサロンまるよ 916-0026 福井県鯖江市本町2丁目1-20 TEL 0778-51-0236 FAX 0778-51-8384
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