今回は、西陣お召しをご紹介します。
きものを大まかに分けると、「先染めのきもの」と「後染めのきもの」に分けることができます 「先染め」は、糸の段階で精練(※)をして染めてから織り上げた布のことで、紬やお召しなど普段着や街着になります 「後染め」は、生糸で白生地を織った後に精錬し、それから染めをほどこした布で、色無地・小紋・訪問着・留袖などあらたまったお席向きのきものということができます (※)精錬とは生糸に含まれるセリシンを取り除く作業で、それをすることによって絹らしい光沢やしなやかさが生まれます 「先染めのきもの」の中でも、紬が節のある紬糸で織られるのに対して、お召しはつややかな絹糸で織られます 中でも西陣お召しは1mの糸に2500回転~2800回転のよりをかけて織られることが多いので、別名「お召しちりめん」とも呼ばれます その生地の持つしゃり感や生地の強さが特徴で、旅館や料亭の女将さんの仕事着や、お茶のお稽古着としても人気のあるきものです 今回はその中でもシンプルモダンなコーディネートをご紹介します 〈きもの〉 紋織りの西陣お召し 墨黒地にこげ茶で約1.5cmの円が整然と並んで織り込まれています 円のふちはコーヒーブラウンで縁取られていて、アクセントとしてところどころにベージュの点があしらわれています 遠目には黒に近いこげ茶に見えますが、近づくとはっきりと地紋がわかります 小紋と同じ感覚で、クラス感のあるおしゃれ着としてお召しください 今回は、きものが細かな全体模様なので、無地場の多いモダン感覚の帯を合わせました 洋服でいえばスーツ感覚の、スタイリッシュなコーディネートです きもの然としていないところが、この布の持ち味です 価格126.000円(本体価格120.000円) 〈帯〉 織楽浅野さんの名古屋帯 デジタルフラワーと名づけられた、とてもモダンな名古屋帯です サンドベージュの地に2種類の銀糸・金糸・ココアの色糸で、抽象的な花が織り出されています 遠くシルクロードから伝わった唐草模様の花をモチーフにしているようです 織り上がってからふくれ織りのように変化する糸が使われていて 模様部分にボリュームを出しています 織楽浅野さんの帯は、余計な装飾をそぎ落としたシンプルな意匠と、色の個性である彩度を落としたまとまりある色構成で、まるよでもとても人気のある機屋さんです お腹部分の模様は、一方の模様が大きく織られています これは前幅を広く折って着ることができようにとの心遣いです 名古屋帯でも手の部分を二つ折りにせずに、お太鼓と同じ幅に仕立てることで 袋帯のようにお腹部分を広く折って着付けることができる「開き仕立て」があります まるよでは、背の高い方やふっくらさんにお薦めしていて、とても人気があります お手持ちの名古屋帯を「開き仕立て」に仕立て替えすることもできますので 名古屋帯は前幅が狭くて・・・とお悩みの方は、どうぞお気軽にご相談ください きものサロンまるよ 916-0026 福井県鯖江市本町2丁目1-20 TEL 0778-51-0236 FAX 0778-51-8384 Top▲ |
by maruyo0236
| 2009-10-16 15:34
| 織りの布
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